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やはた幼稚園花育レポート「飾ろう」スタンディングブーケ
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1つ1つのお花をじっくりとさわることで、お花の命の仕組みを感じ取るとともに、それを身の回りに飾り、生活の楽しみにすることを体感します。最後に幼稚園の園庭から1本の枝をつみとり、命の大切さや、お花に添えて活けることで、身の回りに植物を飾ることの喜びや、植物がもつ癒しの力を学びます。
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テーマ 「飾ろう」スタンディングブーケ 主な内容 お花が水を吸う仕組みやその必要性を学んだ後、実際に切り花を触って活けてみる体験授業を実施します。 対象 年長組86名(3組) 時間 30分 実施日 2011年9月6日(火)
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紙芝居を使って、植物が生きるための仕組みを学びます。ヒトが、ご飯を食べて生きているように、植物が生きるためには水や太陽の光が必要であることを説明。また、今日使う切り花は、生産農家から運ばれて、花屋で売られて皆のもとに届くという流れを、写真を見せながら説明します。さらに、花を切って飾ることの意味を考えてもらいます。例えば、病気で外に出られない人のために切り花を飾ると癒しの効果があることなど、切り花が必要とされる具体的なシーンを取り上げて説明します。
「植物に必要なものは?」と講師が問いかけると、「水」「太陽」「堆肥」と元気よく返事が返ってきました。園児たちは、植物への関心が高い様子でした。また、切り花の役割についても理解してくれたようです。
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順番に花材を配ります。今回用意したお花は、ガーベラ、ケイトウ、ミント、アイビーの4種類。ガーベラはメイン花材であり、好きな色の花を選ぶ喜びを感じてもらうための素材として、色のバリエーションを増やしました。ケイトウはフサフサとした感触と変わった形の花の形状が特徴であり、ミントは香りの強い植物として、アイビーは根っこのついた蔓植物としての特徴を持っています。それぞれに特徴のある花材を実際に触ったり、匂いを嗅いだりしながら、植物には種類によって違いがあることを認識してもらいます。
お花を受け取った園児たちは嬉しそう。これから始まるスタンディングブーケ作りへの期待感が伝わってきます。香りの強いミントは園児たちの反応が良く、「匂いがする」「臭い」など、それぞれ感じるままに色んな言葉が飛び出しました。ミントは洋菓子に添えられることも多く、園児たちにも馴染みがあるようです。
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このカリキュラムでは、用意された4種類の花材の他に園児が自分で選んだ葉を加えます。いつもは採らずに大事に見守っている園庭の植物の中から、今日は特別に「切り花を飾ること」の意味を学ぶために、一つだけ気に入った枝を頂戴することにします。庭に生えている植物の一部を切り取るという作業を体験しながら、そこには「飾る」という目的があることを考えてもらいます。
園児たちは、“自分で選んだ”葉を手に嬉しそうに園庭から帰ってきました。花がついている枝、葉が綺麗な枝、園児によって選ぶポイントは違います。
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植物に必要な水をプラスチック製の花瓶に注ぎます。花瓶は倒れても水がこぼれない構造の、持ち運びに便利な蓋付きの透明カップを使用。輪ゴムを巻いておき、水が減る様子を観察してもらう目安にします。また、家に帰ったら水をゴムの線まで入れてもらうよう説明しました。
ゴムを巻きつける位置や、水を注ぐ作業、また水の適量を理解するのが園児にとって少し難しかったようです。しかし、苦労しながらも自分で作業することによって、植物にとって水が必要であることを理解したようでした。
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花瓶のセッティングが整ったら、いよいよ花を挿していきます。講師から、アイビーの蔓の丸め方や、花の茎のカットの仕方を教わります。アイビーは茎の切り口が水に浸かるように差し込むことが肝心。花の切り方は、怪我をしないように花とハサミの持ち方を重点的に説明します。
花の切り方は最大の難関。集中すると、怪我をしないように花を自分のほうに向けるという点をつい忘れがちな園児たち。何度か繰り返しながらもテクニックを覚えてくれたようです。
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まず花瓶にアイビーを入れ、他の植物を挿していき、バランスよく整えたら完成です。最後にもう一度講師から、お水に関する説明を行い、家に持ち帰って飾ってもらうよう説明しました。また、今回の花育で使用した花材について書かれた花育カードを配りました。
園庭の植物と、事前に用意したお花とのバランスを考えながら植物を選ぶ様子や、出来上がった作品をお互いに褒め合う光景も見られました。また、作品のテーマを教えてくれる園児もいて、それぞれに考えながら作品を作り上げていたようです。